遺産分割協議書

相続による不動産の名義変更の際、法律で定められた法定相続持分を修正する登記をするには、遺産分割協議書を作成し、相続人全員の実印での押印が必要です。
例えば、夫が亡くなり、妻、子2人がいる場合、妻4分の2、子それぞれ4分の1で相続するのが法定相続分というものです。
これを妻単独の名義にしたいということであれば、子はそれぞれ4分の1づつ持分を失うことになるので、遺産分割協議書を作成し、妻、子2人の全員で署名押印をしてもらうことになります。
遺産分割協議書は、登記所等の役所に文言のフォーマットが定められているわけではなく基本的に自由に作成することができます。しかし通常は雛形を参考にして作成します。特に注意することとしては「相続人全員が署名押印しているか。」ということと「どの相続財産を誰に帰属させるかがクリアーになっているか」という部分だと思います。
その他に、司法書士としては不動産の特定には気を使います。私としては、登記簿に記載されている物件明細(所在・地番・地目・地積)をしっかり記入し、13桁の不動産番号も記入します。
これで、どの不動産がだれに帰属するかはっきりします。不動産の持分を相続させる場合もありますので、その場合は持分も記入しておきます。
また、相続財産の中に不動産以外の財産がある場合があります。例えば預貯金等です。この場合も、どの銀行の誰名義の口座で、金額も詳細にしておいたほうが良いと思います。
遺産分割協議書の作成は、簡単そうで神経を使います。
 

PAGETOP