東京地裁民事20部の判事、判事補を講師として研修開催される

司法書士法第3条4項では「司法書士は裁判所若しくは検察庁に提出する書類・・・を作成する」ことを業務とすることができると規定されています。
しかし、上記法律による明文規定があるにも関わらず、我々司法書士が破産申立書を提出しても受理しない裁判所がありました。その裁判所が「東京地方裁判所民事20部破産係」(東京地方裁判所本庁)だったのです。
東京23区に住む人が自己破産の申立をする時、司法書士が申立をしても東京地裁本庁では受け付けてくれないので、やむなく同じ東京にある東京地裁八王子支部(現在は立川支部)に申立をしていました。同じ東京なので管轄はあると判断されるのでしょう。ここで何とか受理してもらえます。私もかつて23区に住む方をそのように申立した経験があります。自分で言うのも何ですがやはり八王子は遠いです。23区の人にとっては1日がかりになってしまい非常に不便でした。
この状況が法令違反だとして、有志の司法書士が国を相手に訴訟を興したこともあり、裁判所の態度が変わってきました。水面下での相当な協議があったのでしょう。先月、私の所属する「東京司法書士会」から、東京地裁民事20部と破産申立書類の作成について協議が整い、民事20部と東京司法書士会が作成した司法書士用の破産申立書類の書式が正式に公表されました。今後、東京地裁(本庁)での司法書士による自己破産申立の道が開かれることになりました。
先週、上記内容の研修が行われました。
この問題の関心は非常に高いようで、880人収容の会場に700人程度集まったようです。講師は東京地裁民事20部の裁判官判事と判事補でした。
我々の申立がスムースに受理され、安く良質なサービスにより多くの多重債務者が余計な負担なく債務整理できるようになることを切に願っています。
 

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