ご両親の一方の方がお亡くなりになり、もう一方の方が認知症により判断能力が減退していて遺産分割の協議が全くできない・・・。近年、このようなケースは多いと思われます。
原則として、認知症の方に後見人を就任させ、後見人と他の相続人で遺産分割協議を進めることになると思われます。その前提として、まず後見開始の審判申立が必要になると思われます。
申立後、申立人と家裁の参与員等との面談を経て、家庭裁判所から後見開始の審判が出されます。概ね1ヶ月から2ヶ月程度かかります。(各家庭裁判所の実務上の運用にもよります。)
就任した後見人は、被後見人(後見される人)の財産調査に着手し、財産目録等の作成と提出を家庭裁判所にする必要があります。その際、遺産分割の対象となる財産目録等も報告することになります。
以上の報告が終了して、遺産分割協議に着手するという流れになります。
一つずつ手続を踏んでいくことになります。