「弁済」と「みなし弁済(みなしべんさい)」
弁済とは、債務の給付を実現させる債務者その他の者の行為であり、債権の本来的な消滅原因です。
簡潔にいうと、お金などの借りていた金品を返すことです。
みなし弁済とは、利息制限法の上限金利(年率15?20%)を超える金利を合法とする例外規定のことを言います。みなし弁済が認められると、過払い金を返還してもらうことが出来ません。(近年、みなし弁済はほとんど認められていません。)
みなし弁済が認められる要件としてこれを業者が主張するためには、以下の5つの要件すべてを満たしている必要があります。
・貸付をした者が登録を受けた貸金業業者であること。
・契約の際に貸金業規制法17条で定められた要件を充足する書面を借主に交付していること。
・返済をする際その都度、貸金業規制法18条で定められた要件を充足する受取証書を直ちに交付していること。
・債務者が利息の支払を利息としての認識で支払ったこと。
・債務者が利息の支払を自己の意思に基づく任意の意思で支払ったこと。
この規定はかなり厳密な条件であるうえ、消費者金融、商工ローンなどが裁判でみなし弁済の主張をしても、裁判所は認めなくなりました。